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忘れられないお店たち

  • 2025年12月11日
  • 読了時間: 4分

 私の好きなお店「そらと山」のランチの写真


とてもローカルな話題になってしまうのですが、もし「あ、それ知ってる!」という人がいたらすごく嬉しいのだけれど、阪神大震災の後、数年間、JR六甲道でバンの後ろに、たこ焼きの鉄板を備え付けて、おじさんが一人たこ焼きを売っていたのです。1つ500円だったような気がする。いつもたくさんの人が、そのたこ焼きを買い求めていて、我が家もよく買っていました。表に出ていないメニューで「ポン酢マヨ」というのがあって「おじさんポン酢マヨできる?」と聞くと「あんたそのメニュー知っているんか。」と言って用意してくれたのを覚えています。(ちなみに私は兄から裏メニューの話を聞いて知っていました。)とにかく人気で、お客さんがよく並んでいました。ところがある時、法律が変わったかなんかで営業できなくなったと聞きました。道路交通法だったかな・・・。「おじさんがたこ焼きをあそこで売ることが、そんなにいけない事なのか?」子供心ながらに不服だったのを覚えています。ずっと昔の話だけど、私は、汗だくになって、たこ焼きを焼いていたおじさんの事を覚えています。

 

 そこから5分ほど南に歩いて行ったところに「じょうず」という料理屋さんがありました。母が1番最初に私を「じょうず」に連れて行ってくれました。美味しい料理屋さんがあると言って。本当に美味しかったです。なんて言うか「ちゃんと食事した。」という気持ちになる。ごちそうを食べたというのとは違う、丁寧に作られたものを丁寧に食べて帰ってこれた、という感じです。落ち着いて満足している。「じょうず」で食事した後には何かを食べ足そうとは思わない。私の記憶に残っているのは、男の人がまぐろを昆布でまいていて、その動作がじいっと集中している感じで、なんだかちょっと「禅」を思わせる姿で、忘れられない映像となって残っています。

 

 もう一つは三宮の国際会館にあった「喫茶サン」です。私はここの喫茶が好きでした。一番奥にあって、レトロで、雰囲気が良くて、私はここで書き物をしたりして過ごしていました。なくなっているのを見た時「え、私これからどうしたらいいん?」という気持ちになったくらい、ショックでした。色んなお店を通り過ぎて、その奥に喫茶サンがあったから何か安心していたというか・・・。

 ひとつのお店がなくなっても、人はまた別のお店を見つけて利用するのだと思います。でも「ここに昔こんなお店があって気に入っていた。今もずっと覚えている。」そういうお店、ありますね。店主の方はもちろん知る由もないのだけど、お客さんの中には、私のように思い出として残している人はいると思います。必ずしも有名店でなくても知る人は知っていたり、誰にどう批評されたとかでなくて、素直に気に入っていたお店。その時の自分の時代の風景の中に、そのお店が思い出として一緒に残っているのです。

 

 お店ではないですが「忘れられない味」というものもあります。中学の時、部活帰りに友達と歩いていて、それはもうひどくお腹がすいていたんです。何気なくその事を口に出すと、友達も「私も、めちゃくちゃお腹すいてる。」と言いました。そこで二人コンビニに入って「棒コロッケ」というのを買って食べました。いわゆる「買い食い」です。先輩に見つかったらどうしよう。そんなスリルの中、二人で食べたのですが、それがめちゃくちゃ美味しかった!!コロモがかりっとしていて感動したのを覚えています。あまりに美味しくて後日もう一度買いに行ったのですが、何故かそんなでもない・・・。「この前の揚げ方であげてほしい。」とお願いしそうになったけれど、コンビニでそんなにこだわられても困まるだろうと思い、とどまりました。あれはきっと、とてもお腹がすいていたこと、食べてはいけないのに食べているシチュエーション。そういうものが合い混ざって忘れられない味になったのだろうと思います。


 今回はなくなってしまったお店たちを書きましたが、一つ、今あるお気に入りのお店も・・・。

 阪急六甲の近くに「そらと山」というカフェがあります。私はここのランチのファンです。外食というと「結構食べてしまった。ちょっと控えなきゃ。」と思いがちなのだけど、ここの食事は安心して食べられるのです。栄養バランスが良くて、丁寧に作られていて本当に美味しい。お店の方も親切で「ちょうどいい」のです。でもこの「ちょうどいい接客」ってなかなか難しい。お料理の量も値段もちょうどよくて美味しく、気兼ねしなくて居心地よく、距離感は狭すぎず、でもとっても温かい。「そらと山」は私のお気に入りのお店です!

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