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本当に持ちたいもの。永島庸、力也さん夫妻の「廃材家具 工房 エンジェルのために」のト音記号の棚

  • 6 日前
  • 読了時間: 4分

 

 中学生くらいまでは、特段自分のことを「体の弱い人」と思ったことはありませんでした。どころか仕事人間のような性格で「昼メシ食うのに5分以上かけてちゃダメだね。」みたいな事を平然と言って、競争するように人より早く食べ終わっては、部活の練習するとか用事を済ませるとかして優越感に浸ったものです。

 ところが高校の3年の時「一度死んだか?!」くらいに体調を壊し、私はそこから何をするにも人の半分以下もできなくなりました。さらに今から2年ほど前に、良性ですが脳腫瘍が見つかり、その治療が合わなかったのか、しばらく体調を崩してしまいました。それは本当に辛い事でしたが、どうしたって無理はできないのですから、どうする事もできません。だんだん動く世界は狭まっていき、西は「元町」東は「岡本」あたりまでが無理なく動ける範囲となりました。もし梅田に行くとなれば、翌日も調整日にして、意を決して行くということになります。(最近「梅田なんか誰が行っても疲れるで。」と聞いて慰められましたが…)

 同世代と同じように動いても一人疲れてしまうので、だんだん誘いに乗らなくなり、本当にその人に会いたいとか、よほどの用事がない限りは家に一人でいる、というスタンツになっていきました。旅行は淡路島専門。淡路島なら1時間かからず行けます。ハワイか淡路島かどちらか旅行プレゼント!となったら私は「淡路島」です。ハワイ行ったことないんですけどね。クタクタに疲れるのは目に見えます。ずいぶん昔、海外旅行でフランスに行った事がありましたが、直行便でないので途中オランダの空港に寄ってベンチに座っていて、横にあった動く歩道から「マンジョッセー」「マンジョッセー」と流れる音声をずっと聞き続けていたのを覚えています。いつの日かあれが何の意味だったか分かったら感動だな。(おそらく足元ご注意ください、くらいの意味でしょうが…)フランスに着いたって疲れ果ててホテルで寝ている。やっと起きてきて日本食のレストランに入ってみそ汁を注文している…。時差ボケで半分寝たまま歩いている…。日本に帰ってきてからも疲れ果てて数日寝ている。何をしているか分からない。


 そんな私に残された道は「いかに普段の生活を充実させるか」ということでした。もうこうなったら家の中を1番心地よい場所にするしかない。世間の人と楽しみ方が違っても構わない。できないんだから。ガラパゴスで行こう。本当に心地よいと感じられる空間は何か…追い求めよう。


 祖母が亡くなった時もそうでしたが、時々どうにも整理できないくらい大量の物の前で呆然とするという事があります。着ることなくタグがついたままの服がタンスいっぱいに入っていたり、一人暮らしなのに大量の古タオルが詰め込まれてある…皆で分けるにしても分けようがない感じで、すごい労力を使って処分しなきゃいけないのです。ゴミ袋にどんどん詰めていって…これでは一体何のために所有したのか…複雑な思いを抱きます。そんな中で度々目撃する光景ですが、本当に良いものは「これ、私がもらいたいわ。」と次の引き取り手が現れてゴミ袋行きにはならずにすんでいるのです。もし叶うなら、そういう物だけを置いて生きていきたい…本当に大切にできる物を、必要なだけの量の物を持って。私はいつしかそう思うようになりました。

 

 大抵私は物を買う時に最低2週間ほど考えます。ほしい気持ちが持続するか。本当にいるのか、どこに置くのか。もしその間に誰かに買われてしまったら、縁がなかったのだろうと思います。物を買うとなればお金もかかるので、それも準備せねばなりません。そうしてでも手元に置こうとする物なら、それは大切にしていけるだろう必要な物で、所有して大丈夫と判断しています。

 

 特に家具は、物自体も大きく、長い年月過ごすもので、よく考えて買わなくてはと思います。高価な家具を揃えればいいわけではなく、自分の身の丈にあって、自分の生活を助けてくれる相性のいいものを側に置きたいと思っています。時々私は、中古家具も利用します。元は高価で買えなくても中古なら購入できたり、何より捨てることなく、手を入れてもう一度使うことができますから。

 

 今回私は、奈良県にある「廃材家具 工房エンジェルのために」で、永島夫妻の手がけたト音記号の棚を購入しました。廃材を活用した家具も手がけていらっしゃる工房さんです。(※今回のト音記号の棚は廃材を利用したものではないです。)

 独特のデザインで、温かい雰囲気が生まれていて、造りもキレイでしっかりしていて、また一つ、暮らしを良くしてくれそうな家具です。私自身もこの棚たちを大切にできるような暮らしができるように、と願っています。

自分らしい暮らしをさせてくれる温かいト音記号の棚。大切に永く一緒に生活していけますように・・・。


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